農林水産省は1月14日、スーパーなどでの米の販売数量を、昨年12月30日(月)~1月5日(日)の1週間で、前年同週比▲8.7%と発表した。前週(12/23~29)から大幅に悪化、このスタイルで統計をとり始めてから過去最悪を記録している。
いわゆる「令和の米騒動」を契機に、農水省が量販店などのPOSデータ(Point of Sales=販売時点情報)に基づき算出、毎週公表しているもの。まさしく「米騒動」の頃(昨年8月中下旬)こそ前年を大きく上回っていたが、新米の出回り本格化とともに急落。以降は細かな〝乱高下〟を繰り返しながら、一度も〝水面下〟(前年比マイナス)から浮上したことはない。
一方、12/30~1/5の販売価格は、3,571円で、前週比+2.4%、前年同期比+77.1%。このところ横這いが続いていたが、頭一つ抜けた恰好だ。
農水省が算出基礎としているPOSデータは㈱KSP-SPが提供しているもので、対象は比較的地方の中堅スーパーが主体。イオンやIYといった大手量販店チェーンはPOSデータを自前で吸収し、公表しない。そのため農水省の公表は、「総体の傾向を掴む」程度に捉えるのが賢明か。
