米穀のスポット取引業者㈱クリスタルライス(東京都中央区)は2月5日、令和6年産米の1月下期(16~末日)主要7銘柄の取引価格を公表した。それによると、いずれの銘柄も過去最高値を更新、揃って40,000円台どころか、50,000円台を射程に捉えている。ただ、政府米「買い戻し条件付販売」の仕組みが認められた国の審議会が開かれたのが1月31日なので、次回2月上期の公表では相場も冷えてくるものとみられる。
青森 | まっしぐら | 47,842円 | 12月下期比+12,542円 |
岩手 | ひとめぼれ | 48,049円 | 11月下期比+18,950円 |
宮城 | ひとめぼれ | 48,009円 | 12月上期比+15,655円 |
秋田 | あきたこまち | 47,630円 | 1月上期比+7,493円 |
関東 | コシヒカリ | 47,173円 | 12月上期比+15,677円 |
関東 | 銘柄米 | 45,391円 | 1月上期比+5,799円 |
新潟 | 一般コシヒカリ | 48,276円 | 11月下期比+14,932円 |
我が国玄米流通の大宗を占める集荷業者-卸売業者間の「相対取引」を補完するのが、スポット取引。相対に比べればスポット取引の規模は遙かに少ないため、その取引価格はどうしても上振れる傾向にある。また米穀卸の全国団体、全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)の子会社である㈱クリスタルライスは、あまたあるスポット取引業者のなかでも唯一、取引価格を「公表」する存在のため、「意図的に価格を吊り上げている」といった邪推を受けやすい存在でもある。
上記の価格は、同社の取引で成約した価格を加重平均したもの。なお「関東銘柄米」の内訳は、あさひの夢、とちぎの星、彩のきずな、ふさおとめ、ふさこがねなど。