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試験研究

宇宙環境で米の長期保存は、紫黒米が最適解

 岡山大学、福岡工業大学、東京薬科大学の研究グループはこのほど、白米でなく紫米(紫黒米)であれば、「宇宙環境で長期保存できる」ことを明らかにした。「今後、人類が月や火星で長期にわたり活動する際に必要な、食料の自給自足に貢献できることが期待される」としている。
 研究は、紫米と白米をISS(国際宇宙ステーション)の船外で、440日間保存したもの。その結果、紫米の生育率が白米に比べ3倍以上高く、保存中に損傷した遺伝子の数が、白米に比べ紫米は少ないことが分かった。宇宙環境では本来、宇宙放射線やUV-C(深紫外線)を含む太陽光などの影響により、植物内でROS(活性酸素種)を発生させて酸化ストレスを引き起こし、DNAや細胞にダメージを与える。しかし今回の研究結果から、「紫米に含まれる抗酸化物質であるアントシアニンが、種子中の遺伝子を宇宙放射線や太陽光から保護し生育率を高めると考えられる」としている。

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