微々たるものではあるが、主食用米のスポット価格がまたも続落した。〝B銘柄代表〟青森まっしぐらは反発したものの、最高値には及ばない。政府備蓄米の3度目の放出と夏までの毎月放出がトリガーとなった模様だが、相変わらず下げ幅が小さく、〝本番〟はゴールデンウィーク後とみられる。
米穀のスポット取引業者㈱クリスタルライス(東京都中央区)は5月7日、令和6年産米の4月下期(16~末日)主要2銘柄の取引価格を公表した。それによると関東玉が続落している。
4月下期のクリスタルライス取引価格 (関東着値、1等、包装代込み、税抜き) | ||
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青森まっしぐら | 47,264円 | 3月下期比 +1,588円 |
関東コシヒカリ | 47,599円 | 4月上期比 ▲250円 |
我が国玄米流通の大宗を占める集荷業者-卸売業者間の「相対取引」を補完するのが、スポット取引。相対に比べればスポット取引の規模は遙かに少ないため、その取引価格はどうしても上振れる傾向にある。また米穀卸の全国団体、全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)の子会社である㈱クリスタルライスは、あまたあるスポット取引業者のなかでも唯一、取引価格を「公表」する存在のため、「意図的に価格を吊り上げている」といった邪推を受けやすい存在でもある。
上記の価格は、同社の取引で成約した価格を加重平均したもの。
