おこめ業界用語(リンク)
相場調査統計

3月のカレーライス物価421円、夏へ上げ緩和の可能性も

 帝国データバンクが5月9日に公表した今年3月の「カレーライス物価」は1食421円(前月比+14円)となった。比較可能な平成27年(2015)以降の10年間で12か月連続の最高値更新にあたる。また前年同月比+103円、3か月連続で最大上げ幅を更新した。何といっても米価高騰が大きく響いているが、ジャガイモやニンジンの高値推移も影響している。

 「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。
 このカレーライス物価を基に、令和2年(2020)平均を100とした帝国データバンク独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、3月は「153.7」。初めて150に達した。前年同月比+18.4%で、1年10か月連続の上昇にあたり、過去最大を更新している。

 総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。4月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されている(既報)ことから、帝国データバンクは4月の「カレーライス物価」を予想している。それによると、野菜類がいずれも平年を上回る見通しで、輸入牛肉の価格も上昇傾向での推移が続くことから、「『カレー具材』が引き続き過去最高を更新するとみられ、1食220円台の到達も予想される」と指摘。米価は「高値推移が続いているものの、備蓄米の流通量増加にともない値上がりペースは徐々に緩やかとなる可能性もある」として、4月のカレーライス物価を425円と予測した。ただし、「夏ごろにかけて値上げペースが緩やかとなる可能性がある」とも。

タイトルとURLをコピーしました