米穀のスポット取引業者㈱クリスタルライス(東京都中央区)は5月20日、令和6年産米の5月上期(1~15日)の取引価格を公表した。それによると、今回の公表銘柄は関東コシヒカリ1銘柄のみで、微々たるものながら反発上昇している。ゴールデンウィーク後に下落するかと思いきや、政府備蓄米と直接関係のないスポット相場に影響するには、まだ時間がかかりそうだ。
5月上期のクリスタルライス取引価格 (関東着値、1等、包装代込み、税抜き) | ||
---|---|---|
関東コシヒカリ | 47,880円 | 4月下期比+281円 |
我が国玄米流通の大宗を占める集荷業者-卸売業者間の「相対取引」を補完するのが、スポット取引。相対に比べればスポット取引の規模は遙かに少ないため、その取引価格はどうしても上振れる傾向にある。また米穀卸の全国団体、全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)の子会社である㈱クリスタルライスは、あまたあるスポット取引業者のなかでも唯一、取引価格を「公表」する存在のため、「意図的に価格を吊り上げている」といった邪推を受けやすい存在でもある。
上記の価格は、同社の取引で成約した価格を加重平均したもの。
