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人事異動施策・政策

新農相に小泉進次郎氏

 石破茂首相は5月21日午後の会見で、新農相に小泉進次郎氏を起用することを明らかにした。

 こいずみ・しんじろう 自民、衆・神奈川11区。関東学院大学卒後、平成18年(2006)アメリカ・コロンビア大学大学院修士号取得。アメリカCSIS(戦略国際問題研究所)研究員、父・小泉純一郎代議士の秘書を務めた後、平成21年(2009)初当選。内閣府大臣政務官、復興大臣政務官、環境相、原子力防災担当相、気候変動担当相。衆議院では、安全保障委筆頭理事、安全保障委長、経産委筆頭理事。自民党では、青年局長、農林部会長、筆頭副幹事長、厚生労働部会長、総務会長代理、神奈川県連会長、国対副委長、選対委長、水産総合調査会長、政治改革本部事務局長、新しい資本主義実行本部事務局長。当選6回、昭和56年(1981)生まれの44歳。

石破茂内閣総理大臣の会見(5月21日)

 石破 江藤拓前農林水産大臣の後任として、小泉進次郎衆議院議員を農林水産大臣とすることといたしました。私から小泉氏には、現下のコメ価格の高止まり状況に鑑み、特に消費者に安定した価格で米を供給できるように、強力に取組を推進すること。随意契約を活用とした備蓄米の売渡しを検討することを指示いたしました。小泉氏には米価格の高止まりなど、農林水産行政の課題が山積するなか、強力なリーダーシップと、これまでの経験の下、解決に向け、全力を挙げて取り組んでもらいたいと、このように考えております。以上です。

 ――今回、小泉進次郎氏を農水大臣に起用した理由、また、どういった経験から、今回、起用したのか、その見解について。

 石破 農林部会長を務めておりました。あるいは、水産におきましては、今、水産総合調査会長ですが、私が水産総合調査会長を務めておったときには、海業に関する委員会の委員長というものを務めておりました。農業についても、あるいは水産業についても、経験、見識、改革に向けた情熱、そういうものを持っているのが小泉議員であると、このように考えた次第でございます。

 ――前大臣の発言によって、農政への信頼が損なわれてしまっていると思うが、この状況で小泉議員を起用することによって、どう回復していくのか。

 石破 それは、今、申し上げましたように、米価格の高止まり、これをどのようにして解消していくかということ、あわせて生産者の方々が安んじて生産に取り組んでいただけると、こういう環境をどう作るかという、こういうことを二律背反ではなく実現をするということだと思っております。水産業でも、水産業の従事者がものすごく減っているという状況、漁獲量も漁獲高も世界が伸びるなかにあって激減しているということ、林業についても、なかなか国産材の活用が進んでいないということ、農業も漁業も林業も、多くの課題を抱えております。それらに一つ一つ答えを出していくこと、そして消費者の皆様方の信頼を回復すること、そのことによって、国民の皆様方が農林水産行政に対して思っておられる不信というものを払拭するということができるものと確信をいたしております。

 ――備蓄米を放出しても、今現在、米価が下がらないような状況が続いているが、改めて何か政策転換を図られるのか。

 石破 これは、なぜこうなっているのかということ、米が、価格が上昇していると、高止まりしているという状況は、かなり長く続いております。米(価格)が上がり始めたときから、なぜだろうかということを随分と議論もし、そしてまた、備蓄米の放出ということに至っているわけですが、米の価格は下落をしていないということを考えたときに、それは一体なぜなのかということをきちんと、あるいは構造的なものかもしれません。そのことに答えを出していくということは、これはそう容易なことではありませんが、消費者の方々の困窮した状況というものを早急に改善するということと、米政策というものを変えていくということ、この二つを両立させることが重要であると考えております。

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