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調査統計

食べチョク生産者6割超、量販店頭3,000円〝石破価格〟推す

 産直通販サイト「食べチョク」を運営する㈱ビビッドガーデン(東京都港区)は5月28日、登録生産者を対象とした「米の実態調査」結果を発表した。それによると、生産者が考える5㎏あたり量販店頭価格は、「3,500~4,000円」(36.9%)と「3,000~3,500円」(26.2%)を合計して、ほぼ3分の2にあたる63.1%が「3,000~4,000円」と、〝石破価格〟を推していることが分かった。

 先に発表した調査結果(既報)の第2弾にあたるもの。第1弾で昨年9月現在の令和6年産米相対価格(60㎏22,700円)を38.4%が「適正な価格」と回答していたのに対し、第2弾では今年4月現在の令和6年産米相対価格(60㎏27,102円)を31.1.%が「適正な価格」と回答。つまり、ほぼ横這いとなった。ただ「少し高い」との回答割合が第1弾8.9%から第2弾27.0%に大きく跳ね上がり、「少し安い」との回答割合は35.7%から19.7%に急降下している。
 では、いくらが相対の「適正価格」か訊くと、「28,000円以上」27.0%、「26,000円~28,000円」19.7%、「24,000~26,000円」18.9%、「22,000~24,000円」13.1%、「20,000~22,000円」10.7%の順に分散した。

 昨年の経営状況を訊くと、35.2%が補助金を含めても「赤字」、27.0%が補助金を含めれば「黒字」と回答しており、補助金を除いても「黒字」と回答したのは18.9%に過ぎなかった。
 では、米の生産コスト上昇をどれくらい実感しているのか。実に90.2%が「苦しい」と回答しており、うち13.1%が「廃業を考えるほど苦しい」と深刻な回答を返している。
 具体的な上昇コスト(複数回答)は、「農機具費・修理代」と「燃料費・光熱代」が85.2%でトップに並んでいる。

 調査は、登録生産者を対象として5月23~26日に訊いたもので、回答生産者数は121人。食べチョクでは「登録生産者数1万軒以上」を標榜していることから、回答率は1%程度とみられる。ただ食べチョク登録生産者は比較的兼業農家率が低いことから、この調査結果が稲作生産者の〝総意〟と捉えるべきではなさそうだ。

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