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相場

主食用米スポット価格、30,000円割れ窺う急落

 米穀のスポット取引業者㈱クリスタルライス(東京都中央区)は7月7日、令和6年産米の6月下期(16~末日)主要3銘柄の取引価格を公表した。それによると、前期(6月上期)の関東銘柄米に続き、宮城ひとめ、秋田こまち、関東コシも急落。一頃の60㎏50,000円台をうかがう居所から、一挙に30,000円台を割るか否かに焦点が移ってきた。ただ他のスポット市場の動向からして、このあたりが底値であって、30,000円台を割り込む可能性は低そうだ。

6月下期のクリスタルライス取引価格
(関東着値、1等、包装代込み、税抜き)
宮城ひとめぼれ31,689円3月下期比▲16,080円
秋田あきたこまち33,046円4月上期比▲15,286円
関東コシヒカリ33,200円5月下期比▲15,016円

 我が国玄米流通の大宗を占める集荷業者-卸売業者間の「相対取引」を補完するのが、スポット取引。相対に比べればスポット取引の規模は遙かに少ないため、その取引価格はどうしても上振れる傾向にある。また米穀卸の全国団体、全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)の子会社である㈱クリスタルライスは、あまたあるスポット取引業者のなかでも唯一、取引価格を「公表」する存在のため、「意図的に価格を吊り上げている」といった邪推を受けやすい存在でもある。なお上記の価格は、同社の取引で成約した価格を加重平均したもの。

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