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相場調査統計

6月カレーライス物価、15か月ぶり値下がり予測

 6月の「カレーライス物価」が15か月ぶりに値下がりする可能性が浮上してきた。
 帝国データバンクが7月10日に公表した今年5月の「カレーライス物価」は1食441円(前月比+12円)となった。比較可能な平成27年(2015)以降の10年間で14か月連続の最高値更新にあたる。前年同月比+118円は過去10年で最大の上げ幅で、前年同月比プラスは24か月連続。また6月の予測は1食438円で、15か月ぶりに値下がりする可能性が浮上している。どちらも米価の動きが大きく影響する。

 「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。
 このカレーライス物価を基に、令和2年(2020)平均を100とした帝国データバンク独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、5月は「160.9」。前年同月比+36.5%で、24か月連続で上昇、過去最大を更新している。10年前からは約7割の値上がりにあたる。

 総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。6月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されている(既報)ことから、帝国データバンクは6月の「カレーライス物価」を予想している。それによると、1食438円は15か月ぶりの下落にあたる。
 ただし、この予測は、ライス(米)に何を使うかによって大きく変わってくる。政府備蓄米を含むブレンド米を使った場合は383円、随意契約による政府備蓄米を使った場合は328円まで低下する予想となる。とはいえ「足元では猛暑の影響による各種野菜の生育不良も予想され、1食あたり200円台で推移した令和5年(2023)水準まで低下する可能性は低いとみられる」とも。

 さらに先の予測では、「高騰ペースはピークアウトした」とみており、「令和7年産米の動向や各種野菜類の生育状況にも左右される」ものの、「年末にかけて緩やかな値下げ傾向が見込まれる」としている。

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