おこめ業界用語(リンク)
施策・政策

MA枠内でアメリカ産米の輸入拡大へ

 小泉進次郎農相は7月23日、アメリカとの関税交渉の結果として、MA(ミニマムアクセス=最低義務輸入)米の枠内(年76万7千t)でアメリカ産米の輸入割合を増加させることで合意したと明らかにした。
 関税交渉の結果として「一律15%の相互関税」で合意したもので、これには「自動車やトラック、米、その他の農産物を含む」とされる。ただし同日の会見で林芳正官房長官は「既存のМA米制度の枠内で、我が国の米の需給状況を勘案しつつ必要な米の調達を確保していく考えであり、アメリカ側に伝えている」とした上で、「農業を犠牲にするような協議は一切行っておらず、今般の合意には農産品を含め日本側の関税を引き下げることは含まれていない」と強調している。
 これを受けた同日のブラ下がり会見で小泉農相は「外国産米の輸入数量が増えることは一切なくなった。これは国内農家の皆さんにとって相当な安心材料となるのではないか」と発言。
 だがアメリカ産米の輸入数量の拡大だけは確実になった一方、実際にどのような手法で拡大するのかを明らかにしたわけではない。MA米の大半は主食用以外の用途に回され、主食用に仕向けられる量は最大でも年10万tに限られる。明らかになったのは「MAの枠内で」だけのため、増加するアメリカ産米の輸入数量が主食用に仕向けられるのか否かは未だ判然としていない。

タイトルとURLをコピーしました