農研機構(農業・食品産業技術総合研究機構)は7月30日、「米飯のおいしさ評価用語体系」を公開した。米飯の食味や食感を表す言葉を広く収集して120語に整理、それぞれの言葉に定義や類義語などの情報をつけ、辞書のように利用できるようにした。伊藤忠食糧㈱(東京都港区)との共同作成。
「ふっくら」「もっちり」「つぶだちがよい」「甘みが強い」といった言葉は、日頃からよく聞くものの、言葉が曖昧に使われているために特徴が明確に伝えきれないとの問題があった。そこで農研機構らは「白米として食べる米」を対象とした「米飯の官能評価用語体系」の構築をめざし、令和3年(2021)に研究を開始。熟練の評価員が発する言葉や、書籍などから約7,000語の表現を集計し、最終的に120語にまとめた。
農研機構は、用語体系を参照することで、「米飯の詳細な官能評価が的確に行えるようになる」「おいしさに関する特徴を伝える際のコミュニケーションが円滑に行えるようになる」とし、「米や米飯を扱う様々な関係者に活用されることで、米の流通や消費の現場に貢献できる」としている。
農研機構「米飯のおいしさ評価用語体系」公開
