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試験研究

農研機構、米から短期に食用蛋白質を生産する技術開発

 農研機構(農業・食品産業技術総合研究機構)は8月1日、米をはじめとした穀物を原料に短期間で食用蛋白質を生産できる技術「窒素同化固体発酵法」の開発に成功したと発表した。「新しい食品素材の提供に繋がるだけでなく、世界的な蛋白質需要増加への対応に貢献することが期待される」としている。
 新技術の開発には、我が国伝統の発酵技術である”麹づくり”を応用した。米とトウモロコシにアンモニアや尿素などの安価な窒素化合物、その他の無機塩類、麹菌の胞子を混合して30℃で静置したところ、4日後の蛋白質量が米で2.3倍、トウモロコシで1.6倍に増加したことを確認。またこの手法だと、麹菌の発酵によって必須アミノ酸であるリジンの比率が高まり、蛋白質の〝質〟が向上することも明らかになった。
 農研機構では、「本成果の実用化に向けて、窒素同化固体発酵を用いた高蛋白質な食品素材の開発をめざし、さらに研究を進めていく」としている。

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