11月の飲食料品の値上げ品目数が、11か月ぶりに前年を下回る143品目にのぼることが分かった。㈱帝国データバンク(東京都港区)が10月31日に公表した定期調査結果(レポート)によるもの。それによると、単月の値上げ品目数としては今年最少となった。令和6年(2024)12月の109品目、令和5年(2023)11月の139品目に次ぐ3番目の低水準。
 令和7年(2025)通年の値上げは、12月までの公表分で2万0,580品目にのぼり、前年の通年実績(1万2,520品目)を64.4%上回った。2万品目を超えるのは令和5年(2023)の3万2,396品目以来、2年ぶりのこと。
 帝国データバンクでは、令和8年(2026)の値上げ予定品目数が現段階までの判明分で「500品目を超えるものの、前年同時期時点で判明した令和7年(2025)実施予定の値上げ品目数(1,250品目)を下回る水準で推移している」ことから、このトレンドを引き継ぎ、「賃上げによる人件費増を中心とした継続的な値上げが続くとみられるものの、現時点では値上げペースは今年に比べて鈍化する可能性がある」と指摘。「総じて、値下げや価格据え置きを維持可能な好材料には乏しく、来年も粘着的な値上げが続く可能性がある」とも。
月別値上げ品目数の推移(28か月推移、10月31日時点)


