米穀のスポット取引業者㈱クリスタルライス(東京都中央区)は11月5日、令和7年産米の10月下期(16~末日)主要7銘柄の取引価格を公表した。それによると、北海道ななつぼしを除く全銘柄が続落、関東銘柄米に至っては30,000円台を割り込んでいる。
| 10月下期のクリスタルライス取引価格 (関東着値、1等、包装代込み、税抜き) | ||
|---|---|---|
| 北海道ゆめぴりか | 35,921円 | 10月上期比▲12円 |
| 北海道ななつぼし | 34,901円 | 10月上期比+751円 |
| 青森まっしぐら | 30,334円 | 10月上期比▲3,526円 |
| 岩手ひとめぼれ | 32,560円 | 前年同期比+5,559円 |
| 秋田あきたこまち | 33,700円 | 10月上期比▲1,493円 |
| 関東コシヒカリ | 32,254円 | 10月上期比▲2,177円 |
| 関東銘柄米 | 29,294円 | 10月上期比▲3,423円 |
我が国玄米流通の大宗を占める集荷業者-卸売業者間の「相対取引」を補完するのが、スポット取引。相対に比べればスポット取引の規模は遙かに少ないため、その取引価格はどうしても相対価格から乖離する傾向にある。また米穀卸の全国団体、全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)の子会社である㈱クリスタルライスは、あまたあるスポット取引業者のなかでも唯一、取引価格を「公表」する存在のため、「意図的に価格を吊り上げている(あるいは押し下げている)」といった邪推を受けやすい存在でもある。
上記の価格は、同社の取引で成約した価格を加重平均したもの。なお「関東銘柄米」の内訳は、あさひの夢、とちぎの星、彩のきずな、ふさおとめ、ふさこがねなど。

