既報の通り農林水産省は11月14日、過去最短で令和7年度(2025)主食用輸入米の入札(WTO-SBS入札)を終えた。
WTO(世界貿易機関)協定によって日本に課されている無関税の義務輸入枠、MA(ミニマム・アクセス)米は年間76万7千t。これらの大半は加工用や飼料用、あるいは援助用など、国内で消費する主食用としては仕向けられない。唯一主食用として輸入できる枠は年10万tだけで、SBS(売買同時入札)方式で輸入する。この年10万tを4回のSBS入札でこなす原則のため、1回あたりの提示数量(予定数量)は2万5,000tが通例だが、今年度は小泉進次郎農相(当時)の意向により、前倒しで進められてきた。その結果、例年なら翌年3月に最終である4回目の入札を実施するところ、今年度は当年度の11月という驚異的な早さで10万t枠を完売した。
今年度の各回・各産地銘柄ごとの落札結果詳細は以下の通り。なお無関税の義務的な主食用輸入米はほかに、TPP(環太平洋経済連携協定)に基づくSBSがあるが、こちらは輸入元がオーストラリア産に限られており、義務的な輸入量数量も今年度6,960tと少ない。

