米穀のスポット取引業者㈱クリスタルライス(東京都中央区)は11月20日、令和7年産米の11月上期(1~15日)主要4銘柄の取引価格を公表した。それによると、関東銘柄米を除く全銘柄が続落。関東銘柄米は反発したものの小幅で、30,000円台を割ったままの居所を維持している。
| 11月上期のクリスタルライス取引価格 (関東着値、1等、包装代込み、税抜き) | ||
|---|---|---|
| 北海道ゆめぴりか | 35,647円 | 10月下期比▲274円 |
| 北海道ななつぼし | 34,800円 | 10月下期比▲101円 |
| 青森まっしぐら | 28,912円 | 10月下期比▲1,422円 |
| 関東銘柄米 | 29,518円 | 10月下期比+224円 |
我が国玄米流通の大宗を占める集荷業者-卸売業者間の「相対取引」を補完するのが、スポット取引。相対に比べればスポット取引の規模は遙かに少ないため、その取引価格はどうしても相対価格から乖離する傾向にある。また米穀卸の全国団体、全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)の子会社である㈱クリスタルライスは、あまたあるスポット取引業者のなかでも唯一、取引価格を「公表」する存在のため、「意図的に価格を吊り上げている(あるいは押し下げている)」といった邪推を受けやすい存在でもある。
上記の価格は、同社の取引で成約した価格を加重平均したもの。なお「関東銘柄米」の内訳は、あさひの夢、とちぎの星、彩のきずな、ふさおとめ、ふさこがねなど。

