新潟県は11月26日、令和8年産から本格デビューする主食用米新品種(新潟135号)の名称を「なつほなみ」と発表した。
「なつほなみ」は、「東北192号」と「越南221号」を交配した主食うるちで、暑さに強く良食味が〝売り〟。ただし最大の特徴は、収穫期が「極早生」であること。新潟産米として最も早い品種で、「公式には『8月中に収穫できる』と言っているが、控えめな表現。お盆過ぎには刈り取りを終えられる」(新潟県)。つまり茨城あきたこまち、千葉あきたこまち、千葉ふさおとめ、千葉ふさこがねといった関東早場の業務用需要に〝殴り込み〟をかける狙いがある。

最も早い新潟産米には、これまで「葉月みのり」があったが、柏崎市周辺に限定された品種のため作付面積が少ない。本格デビュー年である令和8年産では、いきなり約400haの作付を見込んでいる。
名称は、今年9月25日~10月6日、一般公募。応募総数1,745件のなかから、庁内の名称候補選考委員会の選考を経て、知事が決定した。「夏の暑さにも負けずに育つ、美しい穂波の風景とともに味わってほしい新潟米」との由来を明らかにしている。
なつほなみ 新潟135号。「東北192号」と「越南221号」を交配した極早生の主食うるち。高温耐性は「新之助」並みの「強」、耐倒伏性は「やや強」、「こしいぶき」より優れた玄米品質で、食味は「こしいぶき」並みに優れている。決して多収ではないが、暑さに強いため「一反歩(10a)あたり9俵(540㎏)を安定して獲れる」という。
「新潟米商談会」(11月21日)会場で試食したところ、大粒なのにあっさりした食感に、かgつてのササニシキを想起させた。さぞかし汁をよく吸いそうで、丼ものなど業務用に向いていると感じた。《岡野》
