政府による外国産米の調達価格のうち、アメリカ産が続伸し、タイ産はほぼ横這いだったことが明らかになった。農林水産省の11月26日発表によるもの。
我が国は米に高い関税をかけている代わり、国際協定で年間76万7千tの輸入義務が課せられている。実際の調達から輸送を担う商社を、農水省は入札(MA一般米入札)で選定する。この入札結果の発表から、外国産米の調達価格を算出できる。
それによると調達価格(加重平均)を60㎏あたりに単純換算すると、アメリカ産は令和7年度(2025)、第1回(6月30日実施、7月4日契約)7,810円、第2回(7月11日実施、7月15日契約)7,949円、第3回(7月25日実施、7月30日契約)8,065円、第4回(9月19日実施、9月26日契約)8,497円と上げ一辺倒で突き進み、第5回(10月17日実施、10月22日契約)8,815円と続伸した。
一方、タイ産は令和7年度、第1回入札3,766円、第2回入札4,384円、第3回入札3,813円、第4回3,691円と、多少の波風はあったものの、令和5年度、令和6年度を下回る低空飛行で推移。第5回も3,704円と、ほぼ横這いとなった。
それでも国産に比べれば、アメリカ産で3~4分の1、タイ産で6~7分の1の水準。ただし輸入した外国産米は、一部を除いて主食用としては国内に出回らない取り決めになっている。国内の販売先は、加工原材料用や飼料用に限られる。

