(一社)日本フードアナリスト協会(東京都千代田区)は10月15日、第94回(令和7年《2025》12月期)「ジャパン・フード・セレクション」受賞商品を発表した。「食品・飲料部門」で受賞した米穀関連商品は以下の通り。
「ジャパン・フード・セレクション」は日本初の食品・食材評価制度で、2万3,000人のフードアナリストが100のチェック項目で得点をつける絶対審査方式で評価、毎月表彰している。
【グランプリ】
本格芋焼酎 沁
沁㈱(山梨県中巨摩郡昭和町)
・「濃厚な味わい」「すっきりした舌触り」「まろやかさ」「芳醇な香り」を感じさせつつ、深井戸水とのバランスを追求した飲みやすさを実現しています。さらに原酒状態で長期貯蔵・熟成することで柔らかく丸みを帯びた口当たりに変化し、繊細かつ優しい飲み心地となります。
《評価されたポイント》
△濃厚なのにすっきり、柔らかく丸みを帯びた口当たりと香り
△商品開発のコンセプトとネーミングが見事にマッチしている
△ボトルデザインのレベルが高く、付加価値の高さを伝える
△長期熟成は希少価値があり、市場における適切なポジショニング
△研ぎ澄まされた芋の純粋な旨さが素晴らしい
△様々な媒体において情報発信や広報活動がなされている
△原料選別から製造工程に至るまで高次元での管理体制がある

【グランプリ】
特別栽培米但馬産こしひかり
コウノトリ育むお米パックご飯
たじま農業協同組合
(兵庫県豊岡市)
・コウノトリも棲める環境に配慮し、慣行(通常)栽培に比べて農薬を減らし、化学肥料は使用せずに栽培した「特別栽培米但馬産こしひかり コウノトリ育むお米」を原料にしたパックご飯です。電子レンジや湯せんで手軽に安心・安全なお米を食べられます。

《評価されたポイント》
△米は水気たっぷりで柔らかく、パックご飯とは思えない質の高さ
△コウノトリの写真から特産品ということが分かりやすい
△健康と時短がポイントの現代のニーズに合っている
△組織全体でブランド価値を共有し、広報活動を展開している
△地域の農協が主体の運営体制は、ブランド信頼の基盤を築く
△ごはん本来の風味をいつでも手軽に楽しめる
△炊飯に使用する水にもこだわり、安全管理が徹底している
【グランプリ】
恵み茶屋『 The かきのたね 』
恵み茶屋(合)
(和歌山県西牟婁郡上富田町)
・「おしゃれなバーでしっぽりお酒と楽しむ大人の柿の種」というコンセプトのもと開発したプレミアム米菓です。お酒とのペアリングを意識し、香辛料の個性を生かした3種のフレーバー(黒トリュフ・グリーンカレー・麻辣〈花椒〉)を採用。それぞれに相性の良いナッツ(クルミ・カシューナッツ・アーモンド)を組み合わせ、上質な味わいに仕上げました。柿の種は国産米を使用し、保存料は不使用、着色料も天然由来成分のみ。創業明治二年の老舗がハンドメイドに近い工程で丁寧に仕立てる本品は、日本の伝統的な米菓に現代的な感性を融合させた〝大人の柿の種〟です。

《評価されたポイント》
△大人の柿の種のコンセプトで、ターゲットが絞られていて良い
△お酒とのペアリングまで考えられていて素晴らしい
△シンプルで上質感のあるパッケージでギフト、手土産にも良い
△見事におしゃれで洗練された高級な柿の種になっている
△品質管理や製造管理が安全で安心できる
△商品名が「本質を追求する姿勢」の象徴として機能している
△国産米を使用し、保存料不使用なところが良い
