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調査統計

帝国データバンク調べ、米価高騰が清酒業者の減益に直結

 【帝国データバンク】12月15日公表のレポートによると、米価高騰が清酒製造業者の減益に直結していることが判明した。

 令和6年度(2024)清酒製造業者(日本酒蔵元)約1,000社の売上高合計およそ3,800億円(+0.7%)は3年連続の増収となったものの、利益合計は約93億円(▲25.6%)にとどまり、100億円を超えた前年度から大幅な減益となった。
 企業数割合では、増収企業31.9%、前年度並み48.7%。利益面では赤字企業35.7%、減益企業28.1%で、合わせて「業績悪化」企業の割合が令和3年度(2021)の67.6%以来3年ぶりに
6割を超えた。

 「日本酒の知名度向上を背景に、海外からの訪日客を中心に売上が伸びた半面、原料米の高騰が経営を直撃したことで、利益が大幅に減少した」と指摘している。
 もちろん各社とも値上げを実施しているものの、原料米の高騰はなお続いており、引き続き値上げが避けられない局面に入っている。しかし、「競合するビールや焼酎などの価格が日本酒ほど上昇しておらず、度重なる値上げがかえって『国内市場で日本酒離れを招きかねない』との懸念もある」との指摘も。このため今後は、「酒米の安定供給と高付加価値戦略の両立が欠かせない」としている。

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