【帝国データバンク】1月21日公表のレポートによると、米や海苔の価格高騰を背景に、今年の「恵方巻」が2年連続で前年比10%超の値上がりとなっていたことが分かった。ただ、これは一般的な五目・七目の恵方巻の話で、「海鮮恵方巻」の値上げ幅は+0.3%にとどまる。帝国データバンクでは、「相対的に海鮮恵方巻の〝お買い得感〟が強まるシーズンとなった」と表現している。
「恵方巻」平均価格の推移

それによると、令和8年(2026)節分シーズンの一般的な恵方巻の平均価格は1,173円(前年比+11.7%)、海鮮恵方巻は1,875円(+0.3%)だった。一般的な恵方巻の値上げ幅は比較可能な過去4年で最も大きく、海鮮恵方巻の値上げ幅は最も小さかった。
レポートのなかで帝国データバンクは、値上げ要因を「今シーズンは、恵方巻を構成する米と海苔の二大材料で価格高騰が著しいほか、使用頻度の高い国産・輸入干瓢、鶏卵などで価格上昇が続いている」」と分析。また「海鮮恵方巻で使用される水産品でも、さけの不漁でいくらの価格高騰が著しいほか、えび類やまぐろ類も値上がり傾向となるなど、前年に比べると価格が上昇した原材料が目立った」とも。
「恵方巻」原材料価格の動向

総じて、「前年に続き大幅な値上がりトレンドが続いた一般的な恵方巻。他方で、原材料の品質が問われ、価格帯も一般の恵方巻に比べて高い海鮮系の恵方巻では値上げ幅が抑制された」として、「両者の価格トレンドは相反する結果となった」と総括。このため「今年の恵方巻商戦は、『高価格帯』と『低価格帯』の二極化がさらに進行するとみられるものの、高価格帯商品を中心に大幅な値上がり傾向にはブレーキがかかる見通しで、上質な恵方巻を楽しみたい消費者にとっては〝お買い得〟なシーズンとなる」としている。
また、「今シーズンも前年に引き続き、ほぼすべての企業で予約制が導入された」。内実としては、「足元では食材の価格高騰が続き、食材廃棄コストの抑制を図る目的で、生産本数やメニュー数の絞り込み、完全予約制を導入する動きも聞かれる」ほか、「原材料価格の高騰を背景に、食品ロスを極力抑制する目的で1本1,000円以下の価格帯を扱う量販店でも事前予約を推奨する動きが目立ってきた」とも。
前年比値上げ幅の動向

「フードロス削減」という社会的要請への対応と、長期化する原材料などのコスト高が背景にあるものの、何よりも「売れ残りリスクの回避による収益効率化」というメリットに押される形で、今後「恵方巻の予約比率は、さらに高まるものとみられる」と見通している。
