鈴木憲和農相は1月23日の閣議後定例会見で、令和8年産主食用米生産量目安の積み上げが最大需要量見通しを14万t上回る725万tとなった点(既報)の対応方針を訊かれ、〝木で鼻を括った答弁〟に終始した。
〝木で鼻を括った答弁〟とは、「政府としては引き続き、需要に応じた米の生産に向けて、きめ細やかな情報提供等に努めてまいりたい」との発言。記者側は「備蓄米買戻し」といった具体策まで持ち出して「何かしら今政策を打ち出すとか、そういうタイミングではないということか」と喰い下がったものの、「いま申し上げた通り」と応じるにとどめている。
一問一答(1月23日、閣議後定例会見から抜粋)
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記者 衆院選の公約についてお伺いします。与党などが掲げる食品の消費税ゼロ減税ですが、実現すれば消費者が品物に手を伸ばしやすくなる一方、価格差が拡大して外食離れなどの懸念も指摘されています。大臣の受け止めをお伺いします。
大臣 食料品をめぐる消費税の減税については、各党から公約が示されていることは承知をしておりますが、政府として各党の政策についてコメントする立場にはありませんので、お答えについては差し控えさせていただきたいというふうに思います。いずれにしても、消費税については、農林漁業者、そして食品事業者にしっかりと周知をされ、円滑に実施をされることが重要だというふうに考えております。
記者 一部報道で、農水省職員の個人情報が外部に漏えいしたという報道がありました。この事実関係と大臣としての受け止め、また今後の対応について伺わせてください。
大臣 今の件でありますけれども、農林水産省の職員、そして家族4,571人分の個人情報が外部に漏えいしたということについては、私自身、大変遺憾であるというふうに考えております。このような事案が発生したことは重く受け止めております。今後、同様の事態が生じないように再発防止の徹底を指示をさせていただきました。詳細は本日この後、記者ブリーフィングを行いますので、事務方にお問い合わせをいただけたらというふうに思います。
記者 26年産(令和8年産)主食米の生産目安についてお伺いします。(1月)20日に発表された米に関するマンスリーレポートでは、生産目安が725万tと示されましたが一方で、以前から農水省は26年産(令和8年産)の主食米の最大需要量を711万tと見込んでおり、現時点で生産目安が14万t上回っています。この点について米価に与える影響であったり、備蓄米買戻し、早急に始められるかなどお考えをお聞かせください。
大臣 現在、多くの道府県では、在庫の動向など主食用米の需給動向等を踏まえまして、自ら生産の目安を策定しているというふうに認識をしております。1月16日時点では、40道府県が生産の目安を策定をしておりまして、20日に公表いたしました「米に関するマンスリーレポート」において、数値や考え方を掲載しているとおり、全体で725万tということになっております。政府としては引き続き、需要に応じた米の生産に向けて、きめ細やかな情報提供等に努めてまいりたいというふうに考えます。
記者 上回ったことによって、何かしら今政策を打ち出すとか、そういうタイミングではないということでしょうか。
大臣 今申し上げたとおりです。
記者 米政策についてお伺いします。衆院選でも争点になるかもしれませんが、現場からは主食用米も含めて農地に着目した直接支払とか、そういったものを求める声も一部ではあると思うのですが、そういった点、農水省としては検討の余地があるのか。今までは主食用米に関して10aいくらというのはなかったと思うのですけれども、検討の余地があるのか、もし検討するにしても課題があればどういった点なのか、大臣のお考えを伺いたいです。
大臣 今後、衆議院選挙があるに当たって、各党様々、公約も含めて議論があろうかというふうに思いますが、その件について閣僚として今の段階でコメントするということは差し控えさせていただきたいというふうに考えております。その上であえて申し上げますと、この直接支払を含みます農業者への支援の在り方については、新たな「食料・農業・農村基本計画」を踏まえて、令和9年度に向けた水田政策の在り方を検討していく中で、現場の実態をよく調査・検証させていただいて議論を深めていくこととしております。農業者への新たな直接支払制度の創設については様々なご意見が、これは現場も含めて、様々な立場の皆さんから様々なご意見があることはよく承知をしておりますが、これはどのような制度を構築するにしても、国民の皆様のご理解が必要であるというふうに考えておりますので、検討すべきことも多いというふうに考えております。
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