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相場調査統計

カレーライス物価4年連続上昇で記録的「カレーショック」の1年

 令和7年(2025)平均の「カレーライス物価」が4年連続で上昇した。
 帝国データバンクが2月10日に公表した昨年の「カレーライス物価」は1食349円(前年比+47円、+15.6%)となった。4年連続の上昇で、10年前からは約4割高にあたる。帝国データバンクでは昨年1年を「記録的な米価上昇に加え、猛暑の影響による野菜の不作も背景に、記録的な『カレーショック』の1年となった」と表現している。

 「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。
 ただ昨今の物価高騰から、例えばライス(米)をコシヒカリからブレンド米に変えるなど、節約志向が高まっている。また肉も、輸入牛肉だけでなく、割安な豚・鶏肉、ヴィーガン・健康志向の野菜カレーなど、メニュー・素材の多様化が進んでいる。これら多様化を反映した物価動向の要望が多いことから、帝国データバンクでは前月から「カレーライス物価」の算定方法を改めた。今回の発表も、この改定後の算定方法に基づいている。

 帝国データバンクでは、昨年の「カレーライス物価」に対し、「特に米価の動向に大きく左右され、令和7年産米を中心に店頭価格ベースで記録的な高値となったことも追い打ちとなり、過去10年で最高値を更新する状況が続いた」と指摘。
 その後、「ピークとなった昨年5月以降は、備蓄米の流通量増加に伴い米価が下落したことを受け、カレーライス物価も緩やかな値下がりが続いたものの、備蓄米効果が薄れた秋以降は再び上昇に転じた。特に秋以降は令和7年産新米が市場に流通したものの、コシヒカリに比べて割安な他の銘柄米でも価格が急騰したことに加え、多くのメニューで使用されるタマネギは高温や少雨を背景に北海道地方での不作傾向が強まったことで、出荷価格が大幅に上昇するなどの影響も重なり、9月には初めて1食あたり350円を突破した」とも。
 また昨年12月の「カレーライス物価」は1食369円(前年同月比+45円)で、4か月連続の月間最高値更新にあたる。これを帝国データバンクでは、昨夏に続く「『第二次カレーショック』の様相を呈している」と表現した。

 このカレーライス物価を基に、令和2年(2020)平均を100とした帝国データバンク独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、昨年の指数は「134.8」。調査開始以来、年間ベースでは初めて指数130台に達した。

 総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。今年1月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されている(既報)ことから、帝国データバンクは1月の「カレーライス物価」を予想している。それによると「1食あたり平均370円台で推移する見通し」とした。370円台の到達は調査開始以来初めてで、昨夏のピークを上回る。元凶は、何といっても米だ。コシヒカリ以外であっても店頭価格が5㎏5,000円を超えていることから、この米価高騰を背景に、「過去最高値圏の水準で推移することが予想され、昨年5月頃の水準を超える『第二次カレーショック』が本格化することも考えられる」としている。

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