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施策・政策

鈴木農相「随契米3月末には全量引渡完了の予定」

 鈴木憲和農相は3月24日の閣議後定例会見で、放出した政府備蓄米およそ59万tのうち随意契約による売渡分およそ28万tの引渡が、「3月末には全量配送を完了する予定」との見通しを明らかにした。
 公表によると3月1日までの随契米引渡量は27万4,732tで、この時点だと残5,000t強だったが、鈴木農相は会見のなかで3月19日現在の引渡数量を約27万9千t、未配送およそ900tと明らかにしていることから、「3月末には全量配送を完了する予定」との見通しにはまんざらでもない根拠がある。
 ただ、先に放出していた入札による政府備蓄米のほうは、3月1日現在で約3万7千t強の未出庫を残しており、複数年産・複数価格帯の米が併存する状況は、まだまだ続くものとみられる。

一問一答(3月24日、閣議後定例会見から抜粋)

 大臣 本日、私から2点、ご報告があります。(略)2点目は、農林水産省に関係する独立行政法人の理事長人事についてであります。独立行政法人家畜改良センターをはじめ、農林水産省関係の5つの独立行政法人の理事長人事について、本日の閣議でご了解をいただきました。配付しております資料のとおり、令和8年4月1日付けで新任5名を、任命をすることとしております。本日、私からは以上になります。

 記者 昨日の食糧部会で示された、令和8年から9年の米の新たな需給見通しについて質問いたします。これによりますと、主食用米等の需要量は最大711万tで、来年6月末の民間在庫量は最大249万tと見込んでおります。こちらへの大臣の所感と今後の米価格へ与える影響についてどう見るか、教えていただきたく存じます。

 大臣 昨日(3月23日)の食糧部会にお示しをしました令和8年から9年にかけての主食用米の需給見通しでは、最新の生産量、そして需要量の変動等を踏まえまして、令和8年産生産量を需要見通しの最大値である711万t、そして、令和9年6月末の民間在庫量を221万tから249万tと見通しているところでありまして、まずは需要を上回る十分な供給が確保されているというふうに考えております。農林水産省としては、引き続き、きめ細かな情報提供等を行うことなどにより、産地・生産者の皆さんが作付判断をできる環境を整備し、国民の皆様への米の安定供給に努めてまいりたいというふうに思います。また、米の価格の見通しについても申し上げますが、再三申し上げているところでありますが、米の価格は需給バランスなど、民間の取引環境の中で決まっていくものであるため、今後の価格の見通しについて予断を持ってお答えすることは、差し控えさせていただきたいと思います。

 記者 今年1月末時点の調査での作付意向のとおりに農家さんが作付された場合は、来年6月末の民間在庫量は、更に上振れして最大271万tを見込んでいます。これについては何か対策等を考えていらっしゃいますでしょうか。

 大臣 今回の作付意向の調査結果は、(今年)1月末時点の地域農業再生協議会の見通しを積み上げたものでありまして、今後、本調査結果なども踏まえて、生産者の皆様がそれぞれの営農計画書を作成していくことになるというふうに思います。農林水産省としては、今後の作付意向調査を基にした見通しなど、今後とも、きめ細かな情報提供などを行い、産地・生産者の皆様が需要に応じた生産ができる環境を整備をしてまいります。

 記者 米のコスト指標、4月からの運用が始まるというふうに思うのですが、それについてご質問させてください。3月6日に、米穀機構の方から数字が示されたというふうに思うのですが、流通の内部の委員からすらも生産者に下駄を履かせているのではないかみたいなところの、計算方法の批判が出ていることについての受け止め、それから一部報道なのですが、そもそも市場の価格を統制するような指標なので、それ自体がどうなのかというような批判もありますけれども、数字というのを制定する意義について、それから農家さんの下駄を履かすようなふうにも取られかねない決め方について、見解を聞かせていただければと思います。

 大臣 今回のコスト指標、これの作成方法の決定にあたりましては、生産・流通・販売の関係者に学識経験者も加わっていただき、各段階について真摯にご議論いただいたというふうに考えております。この中で、生産段階の生産費について、平均作付面積2.27haを含む1~3haの階層とするとの提案に対して、当該階層より生産費が低い、3ha以上の階層が流通量の7割を占める中で、疑問を呈する意見もあったとの報告は受けているところであります。コスト指標の作成は初めての試みでありまして、現時点で様々なご議論があるのは、当然であるというふうに考えております。各段階の皆様からいただいたご意見しっかり受け止めながら、まずは進めることが重要というふうに考えております。特に今後、このコスト指標は、これまで消費者の皆さんから見ても、一体全体コストというのはどのぐらいなのかというような見える化が中々できていなかったという課題に対しても答えることができるものであると思いますし、また同時に、取引の中においても参考にしていただきたいというふうに考えておりますので、当然これは生産者側と流通側とそれぞれのお立場というのがありますから、様々なご意見がある、時には対立をするご意見があるというのは当然だというふうに思いますので、これは、まずこうした形で一歩目を踏み出させていただいたのだというふうに思いますから、国としてはそれを尊重させていただきたいというふうに思っております。

 記者 随意契約の備蓄米について伺います。担当課によると、3月中にも引渡しが終わる見込みだと伺いました。当初期限だった8月末から半年遅れとなったことへの率直な受け止めと、今回の放出で精米作業などの課題が明らかになったかと思いますが、今後同じ状況にならないための対応方針を教えてください。

 大臣 随意契約に基づく備蓄米の売渡しについて、最新の3月19日時点の出庫の状況が約27.9万tになっています。未配送の数量が残り約900tとなっておりまして、3月末には全量配送が完了する予定です。当初計画から遅延をした要因としては、当初1t単位のフレコン形態のものを優先をして出荷してきましたが、最終盤に至って30㎏単位の紙袋形態のものをメッシュチェックにかけて出荷することとなり、出庫に時間を要したところであります。しっかり安全なものを届けるという配送実務の難しさを痛感をしているところであります。今般の備蓄米の売渡しにおいては、特に倉庫から遠距離にある関西以西に迅速に供給できなかったなどの課題も明らかになってきております。今後、関係者の意見も伺いながら備蓄の運営の在り方を検討し、改善を図ってまいりたいと思います。特に民間備蓄、実証させていただくということで(スタートを)切らせていただきますので、そうしたことも踏まえて、しっかり消費者の皆さんにスピーディーに安心感ある形で届けられる備蓄の在り方を検討してまいりたいと思います。

 記者 イラン情勢についてお伺いします。今朝のイラン情勢による関係閣僚会議があったかと思いますが、この中で高市総理から農業含めサプライチェーン全体について対応方針を取りまとめるよう指示があったかと思います。改めてではありますが、石油由来の農業資材の供給不安等、現場から長引く中で最新どのような声があるのかと、農水省としてできる対応方針の方向性、現時点でどんなものが考えられるか、お願いします。

 大臣 現下のイラン情勢を受けまして、関係行政機関の緊密な連携の下で、この中東情勢に関する情報の収集・共有・提供を適切に行うとともに、中東地域の航行の安全、エネルギーの安定供給などの確保を図る必要があるとの観点から、本日(3月24日)、高市総理の下で官房長官を議長とする「中東情勢に関する関係閣僚会議」が開催をされ、私も出席をさせていただきました。関係閣僚からは中東情勢に関する状況の報告が行われましたが、農林水産大臣である私の方からは、我が国の肥料の調達について、中東からの輸入が占める割合が限定的であるという点、そして、今年の春作業に使用する肥料については、既にほとんどの農業者が調達済みであるということ、そしてまた、秋作業以降に使用する肥料原料の調達動向、そして価格の動向、これをしっかりと注視をして農産物の供給に影響が出ないようしっかり対応していくことを、まずは報告を申し上げた次第です。
 その上で総理からは、当省関連として申し上げると、ナフサを始めとするエネルギー源ではない石油関連製品についても、経済産業大臣を中心に、国民の皆様の命と暮らしを守るという観点から、工業のみならず農業や医療などに関係するものも含むサプライチェーン全体について、世界の供給状況、そして国内在庫の量などを踏まえた対応方針を取りまとめ、閣僚会議への報告をするように指示があったところであります。当然、農業資材、様々なものがあるというふうに思っておりまして、例えばですけれども、マルチ一つとっても石油由来のものが多々ありますので、そうしたものがこれからも農業の現場に安定供給ができるのかどうか、そういうことをよく確認をした上で、閣僚会議にご報告をさせていただきたいと思います。

 記者 米について改めて伺わせていただければと思います。昨日、もう一個発表されたデータとして、POSデータの発表がありました。そちらによりますと、米の平均価格が4,000円を割れておよそ半年ぶりの水準にまで下落したということで、下落トレンドが見えてきたかと思います。こちらについての受け止めと、改めて先ほど来、出ているように需給の緩みを指摘するようなデータがいくつも出てくるようになりましたが、7年産の買戻しについて、改めてどういった状況で、いつどういったタイミングですることが適切だとお考えか、伺えればと思います。

 大臣 KSP-POSの平均価格が、最高値だった昨年の12月29日、これが4,416円だったのに対して、その後おおむね低下傾向で推移をしてきておりまして、令和7年8月25日の週以来28週ぶりに4,000円を下回るということになりました。何度も申し上げておりますが、価格はマーケットの中で決まっていくために、予断を持って申し上げることはできませんが、引き続き、需給と価格の動向は注視をしてまいりたいというふうに思います。
 その上で、備蓄(米)の買戻しについてであります。政府備蓄米は食料安全保障の観点から不可欠なものであります。供給の不足に備えて、100万tまでの備蓄水準の回復、これを進めていかなければならないというふうに考えております。その第一歩目として、令和8年産米、今年の秋に収穫をする分でありますが、これの買入れを実施するために、4月14日に入札を行うこととしております。また、昨年の3月以降に売渡しをした備蓄米の買戻しについては、今後の需給状況や販売動向等を見て総合的に判断をしていくということで、これまでの方針に変わりはありません。

(略)

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