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相場

秋田こまちスポット価格続伸は総体の値動きと不一致

 米穀のスポット取引業者㈱クリスタルライス(東京都中央区)は4月6日、令和7年産米の3月下期(16~末日)の取引価格を公表した。

3月下期のクリスタルライス取引価格
(関東着値、1等、包装代込み、税抜き)
秋田あきたこまち22,288円3月上期比+165円

 今回の公表は秋田あきたこまち1銘柄のみで、前期(3月上期)比+165円の60㎏22,288円。秋田こまち単体としては「底を打って反転上昇」しているが、これをスポット市場総体の値動きと捉えると、確実に足許をすくわれることになる。
 CRの公表銘柄数は、取引数量の多寡に応じて変動する。1銘柄しか公表できなかったということは、3月下期の取引数量が奮わなかったことを意味する。つまり在庫過多の買い手の買い意欲が失われていた時機で、取引が成立していなかったとはいえ、売り唱え価格が下げ基調だったことは想像に難くない。事実、他のスポット市場は総体に停滞~下げ基調にあった時期だから、特売銘柄としての需要が根強く、唯一公表基準を満たしていた秋田こまちの値動きをもって総体の値動きと捉えるのは、明らかに「相場を分かっていない素人の見方」ということになる。

 我が国玄米流通の大宗を占める集荷業者-卸売業者間の「相対取引」を補完するのが、スポット取引。相対に比べればスポット取引の規模は遙かに少ないため、その取引価格はどうしても相対価格から乖離する傾向にある。また米穀卸の全国団体、全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)の子会社である㈱クリスタルライスは、あまたあるスポット取引業者のなかでも唯一、取引価格を「公表」する存在のため、「意図的に価格を吊り上げている(あるいは押し下げている)」といった邪推を受けやすい存在でもある。上記の価格は、同社の取引で成約した価格を加重平均したもの。

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