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相場調査統計

9月カレーライス物価4か月ぶり上昇、続伸つづく兆し

 9月の「カレーライス物価」が4か月ぶりに上昇した。
 帝国データバンクが11月10日に公表した今年9月の「カレーライス物価」は1食438円(前月比+2円)となった。「米、野菜類の価格上昇が背景」にあるとしている。前年同月比プラス記録を28か月連続に延ばし、+74円(+20.3%)と、15か月連続で上昇幅2ケタ台となった。また10月の予測では1食460円台に到達するとみられることから、「今夏つづいた価格安定の局面から、再び大幅な上昇へと転じる兆しがみられる」としている。

 「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。内訳として「カレー具材(肉・野菜)」213円(前月比±0円)に変動がなかったのは、同じ野菜でもニンジンなど根菜類の下げとタマネギなど洋菜類の上げが相殺しあった結果。「ごはん(ライス)」193円(+1円)は反発した。
 このカレーライス物価を基に、令和2年(2020)平均を100とした帝国データバンク独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、9月は「160.0」。前月比+0.8ではあるが、指数の160台到達は今年6月以来、3か月ぶり。前年同月比は+20.3%で、前年同月比プラス記録を28か月連続に伸ばしたものの、伸び率は4か月連続で縮小している。

 総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。10月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されている(既報)ことから、帝国データバンクは10月の「カレーライス物価」を予想している。それによると「1食あたり最高で460円台に到達するとみられる」とした。実際に到達すれば同社がデータをとり始めて以来の最高値となる。これにより「ごはん(ライス)価格が、再びカレー物価を大幅に押し上げる見通し」だ。

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