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栃木の米穀販売業者が破産へ、負債7億円弱

 【㈱帝国データバンク発】栃木の米穀販売業者㈱平石屋吉田商店(宇都宮市、吉田明夫代表)が2月17日までに事業を停止、事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の準備に入っていたことが判明した。資本金4,000万円、負債は約6億7,500万円。
 同社は、明治40年(1907)3月創業、昭和35年(1960)9月法人改組の米麦卸売業者。創業から100年を超える当地屈指の米麦卸の老舗だった。自社で精米設備を完備し、白米としてドラッグストアやスーパーマーケットなどの小売店舗に卸すほか、小売も手がけていた。漬物、切り餅、缶詰、カップラーメンなどの食料品も扱い、ピーク時の平成16年(2004)8月期には年売上高40億87百万円を計上していた。
 しかし平成22年(2010)以降は多くの業者が参入し競合が激化。年商は減少が続き、平成26年(2014)8月期の年売上高は10億円を割り込み、採算も維持できなくなっていた。平成28年(2016)には、金融負債が代位弁済を受けるなど資金難が表面化し、令和4年(2022)8月期には年売上高6億28百万円に落ち込んでいた。近時は〝令和の米騒動〟のあおりを受けて、販売するための米穀が確保できない状況に陥り、事業存続は困難と判断した。

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