アイリスオーヤマ㈱(宮城県仙台市)は1月9日、グループ全体で増収増益を見込む令和6年(2024)12月期決算(速報値)を発表した。非上場企業のため自主公表にあたる。アイリスグループの増収増益は令和2年(2020)以来4年ぶり。アイリスオーヤマ㈱単体では増収減益となった。
アイリスグループ全体
\ | 売上高 (前年比) | 経常利益 (前年比) | 経常 利益率 |
---|---|---|---|
令和6年(2024) 12月期 | 7,760億円 (+2.9%) | 380億円 (+18.8%) | 4.9% |
令和5年(2023) 12月期 | 7,540億円 (▲4.6%) | 320億円 (▲12.3%) | 4.2% |
アイリスオーヤマ㈱単体
\ | 売上高 (前年比) | 経常利益 (前年比) | 経常 利益率 |
---|---|---|---|
令和6年(2024) 12月期 | 2,315億円 (+1.5%) | 128億円 (▲18.5%) | 5.5% |
令和5年(2023) 12月期 | 2,280億円 (▲9.0%) | 157億円 (+11.3%) | 6.9% |
発表のなかで同社は、単体決算をめぐって「コロナ禍の巣ごもり需要の反動が継続したことで、家電事業やマスク事業の売上が低迷したほか、円安為替や物価高による価格転嫁の遅れなどで、経常利益は前年を下回った」とコメント。一方で、製造の国内回帰を掲げて戦略投資してきたパックごはん・飲料水の生産設備が順次本格稼働し、食品事業の売上は大きく伸長。舞鶴工場(飲料水)と岡山瀬戸内工場(パックごはん)の新設も決定しており、「これら工場の稼働で、食品事業の経営基盤を一層強化していく」としている。
令和7年(2025)12月期は、「6年連続となるベースアップを含めた賃上げ」(アイリスオーヤマ正社員およそ4,400人を対象に、ベア率およそ3.5%、賃上げ概算およそ1万3,000円)を表明。売上高目標としてアイリスグループ8,650億円(+11.5%)、アイリスオーヤマ2,600億円(+12.3%)を掲げている。