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1月「カレーライス物価」10か月連続で最高値更新

 帝国データバンク独自の物価指標である「カレーライス物価」と「カレーライス物価指数」の最高値更新が続いている。この主な要因として、「足元で米の店頭価格が高止まりしていることが背景」と指摘している。
 帝国データバンクが3月10日に公表した今年1月の「カレーライス物価」は1食396円(前月比+10円)で、比較可能な平成27年(2015)以降の10年間で10か月連続の最高値更新となった。また300円台は令和5年(2023)8月以降、1年6か月連続。前年同月比+79円は、またも最大の上げ幅を記録している。
 「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。1月の「カレーライス物価」の内訳をみると、最も費用が高いのが全体の約5割を占める「カレー具材(肉・野菜)」で、前年同月比+3円の209円だった。カレー具材の価格としては、猛暑による生育不良で野菜価格が高騰した令和6年(2024)8月以来の高値となった。
 他方、「ごはん(ライス)」価格は前月比+7円の158円。足元で米の店頭価格が高止まりしていることを背景に、前年同月比+66 円と大幅に上昇し、過去最高値を更新した。

 このカレーライス物価を基に、令和2年(2020)平均を100とした帝国データバンク独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、1月は「144.5」。5年間で4割を超える記録的な物価高が反映された。前年同月比では+24.7%で、1年8か月連続の上昇にあたり、過去最大を記録した。

 総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。2月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されている(既報)ことから、帝国データバンクは2月の「カレーライス物価」を予想している。それによると、「輸入牛肉は足元の円高傾向を背景に若干の値下がりも期待できるものの、野菜価格が高騰していることで価格を押し上げ、カレー具材は7か月ぶりに210円台に到達するとみられる」、米価は「値上がりに鈍化傾向もみられるものの、当面は値下がりの可能性が低く、1食あたり150円台での推移が予想される」とした上で、「2月のカレーライス物価は、1食400円台に到達する見通し」と指摘している。

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