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試験研究

農研機構ら、いもち病の原因「結露」の気象条件を解明

 農研機構(農業・食品産業技術総合研究機構)と北海道大学はこのほど、いもち病など病害の発生原因となる植物群落の結露と気象条件との関係を、世界で初めて明らかにしたと発表した(3月7日)。病害発生予測への応用が期待できる。
 稲を例にとると、結露などによる〝濡れ〟が原因で、糸状菌やバクテリアが感染しやすくなるため、いもち病による被害が生じている。高度な病害予測のためには、まず結露の発生を正確に把握する必要がある。そこで、この結露が発生する気象条件を解き明かしたのが、今回の研究。
 それによると植物群落の結露速度(結露のしやすさ)は、「気温」「相対湿度」「有効放射量」という3つの気象条件と、植物群落の交換速度(群落と大気との間の熱交換の効率)によって、大きく変化することが分かった。このうち交換速度は、葉のサイズや茂り具合と、風速によって変化。また結露は「相対湿度」が特定の値を下回ると発生せず、この特定の値は、「気温」と「有効放射量」によって変化することが判明した。

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