農協の全国指導機関、全中(《一社》全国農業協同組合中央会、東京都千代田区)は3月26日、馬場利彦専務理事、山田秀顕常務理事、奥和登理事の3名が3月31日付で退任すると発表した。山田氏が携わる新システムの開発費が増嵩、奥氏が理事長を務める農林中金(農林中央金庫、東京都千代田区)では外国債券の運用失敗で巨額損失を計上している。運営全般を総括する立場の馬場氏も含め、全中は退任理由を「一身上の都合」としている。
全中が昨年1月に稼働を開始したのは、業務管理システム「新コンパス-JAシステム」。全国の農協に利用してもらう目的だったが、開発費が想定を大幅に上回り、利用料上昇が避けられなくなったため、使用停止を決めている。
4月1日以降の常勤役員体制は以下の通り(敬称略)。
△代表理事会長、山野徹
△常務理事、若松仁嗣
△常務理事、福園昭宏
△常務理事、藤間則和
全中・馬場専務ら退任へ
