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調査統計需給

3月の外米輸入量、前年同月の21倍超に一段急増

 財務省が4月25日に公表した輸入通関実績によると、外国産米輸入量の急増が3月も一段と続いていたことが分かった。日本の米の場合、高い輸入関税率が設定されているため、国家貿易で入ってくるものを除けば、ほんの少量しか入って来ないのが通例だった。ところが国産米価格が高騰したことで、高い関税を払っても外国産米を仕入れたほうが安くあがる――そう算段した業者が複数いた模様で、3月の外国産米(枠外)輸入量は、1,280t、2億81万円に及んだ。大した量ではないように見えるし、農林水産省は「ごくわずか」と表現している(3月26日の審議会に提出した資料)。だが前月比だと数量+161.8%、金額+146.1%、つまり2.5倍前後に急増しており、前年同月比だと数量+2069.5%、金額+2144.2%、つまり21倍超にあたる。
 単純計算ではあるが、輸入額に関税(㎏341円)を上乗せすると、㎏498円で仕入れることが出来る水準だ。また一口に外国産米といっても、例えばアメリカ、オーストラリア、中国の一部では、コシヒカリ、あきたこまちが作付けられている。もちろん原産国表示は義務づけられているから、外国産米であっても値段さえ安ければ気にしないニーズが高まるようなら、今後、全体需給に影響してくる可能性も否定できない。

精米の枠外輸入量(3月)

数量金額
中国100t1,275万2千円
台湾83t2,208万6千円
ベトナム102t1,478万2千円
タイ358t4,119万4千円
インド71t1,279万3千円
パキスタン278t5,840万8千円
スリランカ46t465万9千円
イタリア2t342万8千円
アメリカ240t3,070万6千円
合計1,280t2億80万8千円
※3月は籾、玄米、砕米での輸入はゼロ。
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