おこめ業界用語(リンク)
相場調査統計

3月の米生産者価格ジリ上げ続き20,000円台目前

 世間を騒がす米価高騰は、生産者の手取り増に直結していない――ものの、流通価格に吊られるようなジリ上がりが続いている。農林水産省が4月30日に公表した「農業物価統計(令和2年基準)」の「農産物生産者価格調査」によるもの。それによると、うるち玄米の3月現在生産者価格は前月比+0.5%の60kg全国平均19,930円と、20,000円台目前に迫った。同じタイミングの農協などが卸売業者に売り渡す相対取引価格は、前月比+2.3%の60kg全銘柄加重平均25,876円。相対価格が生産者価格を上回るのは当然としても、その差は昨年8月まで2,000~3,000円台だった。これが、昨年9月から(つまり令和6年産米が出回り始めてから)5,000~6,000円台に跳ね上がっており、2月は最高値6,645円をつけた。3月は生産者価格のジリ上げ幅がわずかながら拡がった一方、相対価格が初めて反落した結果、その差は5,946円に狭まっている。

 生産者価格は、農業経営体が生産した農産物の税込販売価格から出荷・販売に要した税込経費を差し引いたもので、「生産者の出荷価格」と言える。調査都道府県別月平均価格(単純平均)に令和元年・令和2年(2020)の該当月の都道府県別出荷量をウエイトとした加重平均により算出している。調査対象は農産物出荷団体など(農協、出荷組合、集出荷業者またはその団体)。

タイトルとURLをコピーしました