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量販店頭米価ようやく下落、5週連続で売れ行き好調

 農林水産省は5月12日、スーパーなどでの米の販売価格を、4月28日(月)~5月4日(日)の1週間で、前週比▲19円と発表した。農林水産省がこのスタイルで統計を発表して以来、初めて量販店頭価格の下落となった。ちょうど3/31~4/6の価格と同水準。前年同月比では+2,108円にあたる。

 一方、4/28~5/4の販売数量は前年同週比+14.5%。昨年8月以来、初めて前年同週比プラスが5週連続した。いわゆる「令和の米騒動」を契機に、農水省が量販店などのPOSデータ(Point of Sales=販売時点情報)に基づき算出、毎週公表しているもの。まさしく「米騒動」の頃(昨年8月中下旬)こそ前年を大きく上回っていたが、新米の出回り本格化とともに急落。以降は細かな〝乱高下〟を繰り返しながら、一度も〝水面下〟(前年比マイナス)から浮上していなかった。プラスとなったのは、5か月ぶりの1/20~1/26週と、5週ぶりの2/24~3/2週、さらに5週ぶりの3/31~4/6週の3回だけだったが、今回初めてプラスが5週連続した。
 農水省が算出基礎としているPOSデータは㈱KSP-SPが提供しているもので、対象は比較的地方の中堅スーパーが主体。イオンやIYといった大手量販店チェーンはPOSデータを自前で吸収し、公表しない。政府備蓄米の販売先が、少なくとも当初は大手に限られていたことからすると、備蓄米放出による店頭価格の下落効果がこの公表にようやく表れたことになる。

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