農林水産省は5月20日、令和6年産米の相対取引価格・契約数量を公表した。それによると4月の全銘柄加重平均価格(運賃・包装代・消費税を含む玄米60㎏当り1等米価格)は、前月比+1,226円、前年同月比+11,576円の27,102円となった。前月の令和6年産初の下落から反発し、史上最高値を更新してしまった。前年同月比上げ幅も令和6年産で最大。
一方、4月の相対取引数量は9万3,889tで、前月比▲44.4%、前年同月比▲6.8%にあたる。前月比は大幅反落にあたり、前年比は小幅続落にあたる。累計数量の前年比増加幅は+3.6%。前月の+4.4%からさらに圧縮された恰好で、いわゆる「令和の米騒動」に伴う〝早喰い〟で出来た〝貯金〟も、もはや底を尽きかけていると言える。
需要が減っているにもかかわらず価格は高騰。いよいよもって「流通の目詰まり」だけでは説明がつかなくなってきつつある。

