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調査統計需給

「集まらない幅」13万tに縮小、〝早喰い貯金〟払底は回避か

 農林水産省が5月30日に公表した令和6年産米の集荷・契約・販売数量(4月末現在)によると、政府米放出のきっかけとなった農協などの集荷数量の前年同月比減少幅が、▲26万5千tから▲13万2千tへ大幅に縮小していたことが判明した。
 「令和の米騒動」の反動による〝早喰い〟で、販売数量が前年同月を上回っている点もこれまでと同じ傾向で、その前年同月比増加幅、言わば早喰い〝貯金〟が底を尽きかけている点も同様だ。1月+9.3%、2月+4.7%、3月+1.1%が、4月+0.7%と、払底は目前。ただし、5月に入れば備蓄米の販売数量が上乗せとなるはずで、実際は払底を回避できる見通しだ。
 こうなると、農水省が言うところの「流通の目詰まり」の解消は、備蓄米放出が主に価格面で作用するか否かにかかっていると言えるが、効果が表れるのは「入札の5月」ではなく「随契の6月」とみられる。

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