米油メーカーの築野グループ㈱(和歌山県伊都郡)はこのほど、米糠由来成分「フィチン酸」の美容効果を評価した研究成果を明らかにした。
「フィチン酸」を0.5%配合したクリームを作製、健常女性を対象に、半顔にプラセボクリーム、もう半顔にフィチン酸配合クリームを塗布してもらった。それぞれ1日2回、12週間つづけた結果、フィチン酸配合クリームを塗布した側には、肌のメラニン指数、弾力、皺、キメの「有意な改善効果」がみられたという。また被験者に対するアンケートでは、シミ、くすみ、油っぽさ、肌の健康さといった項目で、「フィチン酸」による改善効果が確認できたという。
これまで「フィチン酸」は、例えば洗浄剤の洗浄力を高める天然のキレート剤(金属イオンを安定化させる薬剤)としての利用が中心だった。美容効果の報告が多くなかったことから、今回の研究成果が「フィチン酸の健康・美容分野での新たな可能性を示すもの」としている。
この研究成果を明らかにした論文「Beauty Effects of Phytic Acid Derived from Rice Bran」は、学術誌「応用薬理」に掲載された。
米糠由来成分「フィチン酸」に美容改善効果
