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施策・政策

「6月中旬までに3,000円台」達成、小泉農相「良かった」

 小泉進次郎農相は6月24日の閣議後定例会見で、「6月中旬までに全国平均5㎏3,000円台」との石破茂首相の〝公約〟達成を「良かった」と受け止めた。「農水省の職員の一丸となった努力が報われたことは良かった」、「民間企業の皆さんのご協力がなければ、これだけ早期に価格が反映されることがなかった。改めてご協力いただいた全ての方々に感謝を申し上げたい」としたもの。
 このなかで小泉農相は、最新6/9~15週の店頭価格POSデータに「随意契約米は、そこまでの量は入っていない」として、令和6年産米も含めて値下がりしたと指摘。これを「政治の明確なメッセージを、マーケット全体として重く受け止めていただいて、今このような状況になっている」と分析している。

一問一答(6月24日、閣議後定例会見から抜粋)

 大臣 本日、私から3点、御報告がございます。1点目でありますが、人事異動について、ご報告を申し上げます。本日の閣議で承認を得ましたので、7月1日付で、青山豊久林野庁長官の退職を認め、その後任に、小坂善太郎林野庁次長を任命いたします。森健水産庁長官の退職を認め、その後任に、藤田仁司水産庁次長を任命いたします。安岡澄人消費・安全局長の退職を認め、その後任に、坂勝浩大臣官房審議官を任命します。森重樹輸出・国際局長の退職を認め、その後任に、杉中淳経営局長を、その後任に、小林大樹新事業・食品産業部長を任命いたします。松尾浩則農産局長の退職を認め、その後任に、山口靖大臣官房総括審議官を任命します。前島明成農村振興局長の退職を認め、その後任に、松本平畜産局長を、その後任に、長井俊彦大臣官房長を、その後任に、宮浦浩司大臣官房総括審議官を任命します。公表につきましては、本日、資料配布により行うこととしております。2点目は、石川県への出張についてです。明日25日に、能登半島地震・豪雨の被災地における農林水産業の復旧・復興状況について視察し、地元の関係者と意見交換をするため、石川県に出張いたします。また、能登地域で、随意契約による備蓄米の販売を行う米穀小売店も視察をする予定です。現場の生の声をお聞きして、今後の施策検討に繋げるとともに被災地における復旧・復興の取組を一層進めてまいります。詳細は、この後、プレスリリースをいたします。最後3点目でありますが、フードバンク等への政府備蓄米の無償交付の追加支援についてであります。フードバンク、こども食堂・こども宅食に対し、食育の観点から、政府備蓄米を無償で交付していますが、米価の高騰により、米の寄付が集まりにくい状況であることを踏まえ、政府備蓄米の無償交付の追加支援を行います。具体的には、フードバンク向けの無償交付については、通常8月と2月に年2回行っている募集とは別枠で、追加の交付申請を受け付けます。そして、こども食堂等への無償交付については、現在、年間5回の申請上限を、今年度は2回追加いたします。計7回が申請上限になるということです。フードバンク等が夏に利用する米については、既にお申込みいただいておりますが、この措置により、夏以降についても安心して無償交付制度を利用していただけるものと考えています。詳細は、この後、プレスリリースいたします。本日、私からは以上です。

 記者 スーパーでの米の販売価格についてお尋ねします。目標としていた3,000円台、昨日の発表時点の分で、当面目標としていた分が達成されたと思いますが、まだ去年の同じ時期と比べて1.7倍程度となっております。値上がりの、この傾向を持続するために、今後どのような政策に力点を置かれるか、お考えをお聞かせください。

 大臣 まず総理がずっとお話をされていた6月の中旬までに、全国平均3,000円台、これが達成できたことに対して、農水省の職員の一丸となった努力、これが報われたということは、まず私としても、よかったと思いますし、そして民間企業の皆さんが、この我々の思いを汲んで、大変大きなご協力をいただきました。そのことがなければ、これだけ早期に価格が反映をされるということがなかったと思いますので、改めてご協力をいただいたすべての方々に感謝を申し上げたいというふうに思います。そしてこの内訳を見れば、当初、随意契約の備蓄米の放出で価格は下がるのかと、銘柄米とか関係ないのではないかというご指摘を大分いただきました。しかし内訳を見れば、銘柄米、そしてブレンド米、また随契米、この全体を見ても銘柄米も含めて下がっています。そして当初、これもいろんなご指摘をいただきましたけども、やはり物量の、この随意契約米の量だけを見ていれば、正直今回の6月9日の週のデータは、そこまでの量は入っていません。ですので、改めて政治の明確なメッセージ、こういったことがやはりマーケット全体としても、重く受け止めていただいて、今このような状況になっていることも、一つ言えることではないのかなというふうには思います。今後については、間違いなくこれから市中に随意契約米が流通をしている状況のデータが出てきます。そういったことに私は期待をしたいと思いますし、合わせて、3,000円台に突入をしたということ、この中で、生産者の皆さんの様々な声も同時にお聞きをした上で、今後の中長期の米政策の前向きな展望が描けるようにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

 記者 昨晩の石破首相の会見について伺いたいのですけれど、会見の中で今年、来年の米について、もし暴落するようなことがあれば所得補償をするというようなお話、発言があったかと思うんですけれど、それについて、今の省内での検討状況についてお聞かせください。

 大臣 これは総理、今までも長年のご自身の経験の中から、思いはお話をされていることとか、私は変わりがない発言をされているというふうに捉えています。今後、総理の頭の中にある所得補償というものが、どういったイメージを、具体的に設計をしていくのか、そしてまた、野党の皆さんが提案をされているような所得補償みたいなものも、合わせてどのような考えなのか。そして私は随分最近、皆さんにも、生産者の方にもお話しさせていただいている収入保険も含めた、こういった保険についてはどうするのか、こういった議論についてしっかりと検討を深めるというのはそのとおりでありますので、しっかりとそこは米の関係閣僚会議での議論も含めて、総理の描いておられる農家さんを支えるあり方、こういったことについてはもちろん議論をしていきたいと思います。

 記者 令和9年度(2027)以降はもちろんなのですけれど、その前の、来年、再来年について、もしそういうことがあれば所得補償というような発言だったかと思うのですが、それを直近で何か対策を考えるとか、そういうのはあるのでしょうか。

 大臣 これは、前々から申し上げているのは、マーケットの環境が落ち着いた段階で、我々備蓄米を放出した数量を買い戻すと、こういったことというのは国会でもお話をさせていただいているとおりです。昨日の総理の会見の中で、私もすべては見ていませんが、私が様々聞く中では、総理のご発言されている思いというのは、今までの発言ラインだろうと思います。一方で、日頃からコミュニケーションをとらせていただいておりますので、改めて総理の中でのお考えがあるのであれば、それをお伺いするのは当然でありますので、今日も後ほどお会いする予定でありますので、そういった思いについてもお話を伺ってみたいと思いますし、私からも、今の省内の様々な検討状況も、総理に報告をさせていただければと思います。

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