農林水産省は10月24日の自民党・農林合同会合に、令和8年産主食用米生産量(目標)を「711万t」とする需給見通しを報告した。来週(10月27~31日)に予定している審議会(食料・農業・農村政策審議会食糧部会)に諮って正式決定する。

令和8年産政府備蓄米の買入(播種前契約)は21万tを予定しているものの、需給見通しからは除外してある。また入札米放出に伴う買戻しと、休止していた令和7年産政府備蓄米の買入は、「今後の需給状況を見定めた上で行う」とするにとどめた。
需要見通しは、例によって「5中3」のうち、「平均~最大値」の幅で設定し、インバウンド需要量(試算値)を加算した。ここから引き戻した令和8年産生産量711万tは、前年産当初比+28万tとなった。
今年6月末在庫は215~229万t、来年6月末在庫は215~245万tと、価格変動の分岐点と言われる「200万t」を2年連続で上回る勘定だ。にもかかわらず高騰している米価に対する説明が、今のところなされていない。
