
農林水産省は11月18日、令和7年産水稲の10月25日現在予想収穫量を公表した。それによると主食用米生産量は、従来通り1.70㎜篩目幅だと前年比+67万6千t(+15.5%)の746万8千tで、9月25日現在から9千t下方修正した。生産者が実際に使う1.80~1.90㎜篩目幅だと前年比+66万2千t(+9.7%)の718万1千tで、こちらは2万8千tの上方修正にあたる。
前者の1.7㎜ベースを先の需給見通しに当てはめると、来年6月末民間在庫は214~228万tと、まさしく〝ジャブジャブ〟となるものの、1.80~1.90㎜ベースだと185~199万tと、価格変動ラインと言われる200tを下回る微妙な水準となる。高い概算金(一次集荷価格)で集めてしまった以上、農協が相対価格を限界まで引き下げない限り、米価が下落していく近未来は望めない。政府備蓄米の買入・買戻し要請が強まることだけは確かだ。

