国産の米価高騰とは裏腹に、令和7年度(2025)に入ってから加工用の外国産米価格が下落に転じていることが分かった。農林水産省の12月26日公表によるもの。
我が国は米に高い関税をかけている一方、国際協定で年間76万7千tの輸入義務(関税ゼロ)が政府に課せられているものの、一部を除いて主食用には販売しない取り決めになっている。

したがって外国産米が国内で出回るのは、加工原材料用や飼料用といった用途に限られる。
農林水産省では、ほぼ毎月実施している加工用MA米(外国産米)の売渡入札(定例販売)結果を、うるちでは四半期に一度公表しており、これによって加工用に限ってではあるが、外国産米の国内相場が分かる(飼料用では価格が非公表)。といっても四半期に一度の加重平均なので、非常に大雑把なものではあるが、唯一の相場を知る手段には違いない。
農林水産省の12月26日公表は、加工用うるちMA米の令和7年度(2025)第1四半期(4~6月)と第2四半期(7~9月)同時公表となった。それによるとtあたり加重平均成約価格は、第1四半期15万4,293円、第2四半期15万3,480円。令和6年度(2024)第4四半期(今年1~3月)の過去最高値15万5,935円を頂点に、令和7年度に入ってからは下落に転じている。
