鈴木憲和農相は8月25日の閣議後定例会見で、「政府備蓄米の買戻し」を食糧部会で明らかにする意向を示した。
一問一答(8月25日、閣議後定例会見から抜粋)
(略)
記者 米について伺わせてください。概算金が各地で発表されています。これですけれども、新潟県では、前の年よりも4割安となるなど、各地で安くなる傾向というのが見えております。こちらについて、生産者の皆さんからは下落への懸念というところも聞こえてくるところですが、大臣として、こちら、どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
大臣 北海道や新潟県などの主産地における概算金に関する報道については、よく承知をしております。
概算金につきましては、農業協同組合などが今後の販売見込みや需給動向等の市場環境を踏まえて、自主的に設定をしており、民間の取引環境の中で決まるものというふうに認識をしております。
概算金で、これが農家の収入そのものというわけではありませんので、概算金はあくまでも仮渡金ということになりますから、そこからスタートをして、取引をされて、結果として、食料システム法で定めた米のコスト指標、こうしたことが参考にされながら、取引をしていただけることを私としては期待をしているところであります。
米生産の持続的な発展と国民への安定供給のためには、需給の安定を図り、結果として価格の安定が図られていくことが重要です。
今後とも、精緻な需給見通しの策定や丁寧な情報提供を行うとともに、多様な米の需要を創出し、それに応じた生産を現場の皆さんと一緒に進めていくことが大切だと考えております。
記者 もう1点、千葉の豪雨についても伺わせてください。
先日、豪雨災害が発生し、農地だったりとか、農業関係の被害も、多く、今、報告されているというふうに思いますが、農水省として、改めて現状、把握している被害状況と今後の対応方針について教えてください。
大臣 令和8年8月千葉豪雨における農林水産関係の被害状況についてです。(8月)23日10時時点ですが、千葉県内の農地・農業用施設347か所、林地・林道13か所のほか、水稲や露地野菜の冠水、ビニールハウスの浸水などの被害が確認をされております。
農林水産省では、これまでに、MAFF-SATとして、延べ168名の職員を派遣し、ポンプ設置による排水などの応急対策や被害状況の把握に、地元の自治体とともに取り組んでいるところであります。
(8月)19日水曜日には、私も現地にお伺いをし、被害状況を確認し、また現場の生産者の皆さんとも意見交換させていただきました。
引き続き、被害状況のしっかりとした把握に努めて、また被害を受けた皆様の営農継続に向けて、必要な対応を進めていきたいというふうに考えております。
(略)
記者 食料自給率についてお伺いいたします。
令和7年度(2025)はカロリーベースで37%と過去最低となりましたが、この結果について、大臣の受け止めをお伺いしたいのと、また自給率が下がった要因として、米の輸入が増えたことがあると思いますが、こういったことも踏まえて、令和12年度(2030)に45%とする目標に向けて、どのように対応していかれたいか、お願いいたします。
大臣 令和7年度の食料自給率ですけれども、カロリーベースで前年度比マイナス1ポイントの37%となりました。非常に厳しく受け止めております。
食料自給率、カロリーベースが下がった要因といたしましては、今、お話ありましたけれども、国産米の価格上昇により、自給率の高い国産の米の消費量が減少したことが影響しており、民間貿易における主食用米の枠外輸入を中心に15万t、この輸入が増加をしたということが、結果として、マイナスの影響を与えたものというふうに考えております。
今後、令和12年度の目標達成に向けて、自給率の高い米の輸出を含めて、国産農畜産物の需要拡大とともに、麦大豆などの輸入依存度の高い品目の国産転換を強力に推進をし、食料供給力、しっかりとアップをしていきたいというふうに考えております。
大事なことは、生産側が努力することもそうなのですけれども、やはり消費者サイドの、消費者の皆様にも何を食べると自給率がどうなのか、ここについても、ご理解をいただくようにするということも、一つ大切な要因かなというふうに思いますので、そうした面での政策も充実をさせていきたいというふうに思います。
記者 もう1点、来年度からの水田政策について、農水省は来年度予算の概算要求では、水田政策に必要な予算について事項要求とすることを検討されていると思います。その場合、夏の段階で単価を示さないことになるかと思いますが、交付単価についてはいつまでに示されたいとお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
また併せまして、今回の見直しで支援対象が広がることになると思いますが、必要な予算についてどのように獲得していかれたいか、お願いいたします。
大臣 新たな水田政策を実行するための予算ですけれども、今般の概算要求基準を踏まえた上で、将来にわたり国民に食料の安定供給を果たされるよう、必要な額を確保させていただきます。
具体的な単価や要件などについては、現場のご意見、今も丁寧に伺っておりますので、こうしたことをしっかりと踏まえて、詳細な制度設計の検討を進めております。今後、財政当局はもちろん、与党とも十分協議をした上で、できる限り早く現場に伝えていきたいと考えております。
基本的な考え方でありますけれども、昨日も、私も北海道にお邪魔をして、水稲の皆さん、また畑作の皆さん、生産者の皆さんと意見交換させていただいて、このご質問もいただきましたけれども、現場の皆さんが生産する上で、困らないようにするというのは、制度上、当然かと思いますので、そうした観点でしっかり予算確保させていただきたいと思います。
記者 最後もう1点、備蓄米の買戻しについてだったのですけれども、農水省は8月末の作柄などを見て判断されるとのことですが、産地では需給緩和が鮮明になってきていて、早期に買戻しを求める声が強まっていますが、農水省として、買戻しの時期や量について、どのように判断されていかれたいか、お願いいたします。
大臣 備蓄米の買戻しにつきましては、7月28日の私の会見において、「8月末頃におおよそ判明をする令和8年産米の作柄の状況などを勘案して、市場における価格動向への影響がないように留意をしながら、検討を進めていく」旨、申し上げているところであります。
8月15日現在の令和8年産水稲の作柄につきましては、(8月)31日の公表に向けて、現在作業を進めており、この状況を踏まえて、速やかに食糧部会などの開催など、準備を進めさせていただきます。しっかり適切に判断させていただきたいと思います。
(略)
