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2/24~3/2量販店コメ販売数量、5週ぶり前年比プラス

 農林水産省は3月10日、スーパーなどでの米の販売数量を、2月24日(月)~3月2日(日)の1週間で、前年同週比+0.1%と発表した。5週間ぶりの前年同週比プラスとはいえ微々たるもので、ほとんど前年並みといっていい。まだまだ〝回復基調〟とは表現できそうにない。
 いわゆる「令和の米騒動」を契機に、農水省が量販店などのPOSデータ(Point of Sales=販売時点情報)に基づき算出、毎週公表しているもの。まさしく「米騒動」の頃(昨年8月中下旬)こそ前年を大きく上回っていたが、新米の出回り本格化とともに急落。以降は細かな〝乱高下〟を繰り返しながら、一度も〝水面下〟(前年比マイナス)から浮上していなかった。1/20~1/26週が5か月ぶりにプラスとなったものの、わずか1週間の命。翌週から4週連続でマイナスとなっていた。
 一方、2/24~3/2の販売価格は5㎏3,952円で、前週比+0.3%、前年同期比+94.6%。一部報道では「政府米放出が決まったのに店頭価格が下がらない」と、現物が瞬間移動するかのような誤報を交えて嘆く。しかし、ここ数週間の公表を見る限り、足踏みに近いほど上げ幅が小刻みになっており、まるで「5㎏4,000円を嫌気している」かのように見える。
 農水省が算出基礎としているPOSデータは㈱KSP-SPが提供しているもので、対象は比較的地方の中堅スーパーが主体。イオンやIYといった大手量販店チェーンはPOSデータを自前で吸収し、公表しない。そのため農水省の公表は、「総体の傾向を掴む」程度に捉えるのが賢明か。

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