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量販店頭米価が最少上げ幅更新、〝下落前夜〟先延び

 農林水産省は4月21日、スーパーなどでの米の販売数量を、4月7日(月)~4月13日(日)の1週間で、前年同週比+9.8%と発表した。昨年8月以来、初めて前年同期比プラスが2週連続した。にもかかわらず4/7~4/13の販売価格は5㎏4,217円で、前週比+0.1%、前年同期比+103.0%と、相変わらず上昇が続いている。ただし前週比の上げ幅は+3円で、この統計を発表し始めて以来最少記録の更新にあたる。既報では〝下落前夜〟と書いたが、それが1週延びた恰好だ。

 いわゆる「令和の米騒動」を契機に、農水省が量販店などのPOSデータ(Point of Sales=販売時点情報)に基づき算出、毎週公表しているもの。まさしく「米騒動」の頃(昨年8月中下旬)こそ前年を大きく上回っていたが、新米の出回り本格化とともに急落。以降は細かな〝乱高下〟を繰り返しながら、一度も〝水面下〟(前年比マイナス)から浮上していなかった。プラスとなったのは、5か月ぶりの1/20~1/26週と、5週ぶりの2/24~3/2週、さらに5週ぶりの3/31~4/6週の3回だけだったが、今回初めてプラスが2週連続した。
 農水省が算出基礎としているPOSデータは㈱KSP-SPが提供しているもので、対象は比較的地方の中堅スーパーが主体。イオンやIYといった大手量販店チェーンはPOSデータを自前で吸収し、公表しない。そのため農水省の公表は、「総体の傾向を掴む」程度に捉えるのが賢明か。

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