ごはん1膳56円に対し、食パン2枚で69円、うどん1杯88円、パスタ1皿67円――「だから米価は高騰してるけど、まだしも他の主食より経済的ですよ」……と言いたいのか。
農林水産省は4月25日の自民党会合に、「主食1食当たりに要する費用の比較(試算)」と題する資料を提出した。米価高騰による米離れを喰い止めようとする〝苦しい主張〟であり、農水省にしてみれば米も麦も扱っている以上、「どちらが安いか」は苦渋の主張にあたる。
ただ上記は、価格による単純比較に過ぎない。うどんやパスタは調理食材だからともかく、食パンは極端な話、焼けば食べられる。だが米の場合、「炊飯の手間」が価格の上に重くのしかかる。もちろん、こうしたことを数値化するのは難しいが、といって単に価格が安いこと〝だけ〟を主張するのも、それこそ〝苦しい主張〟でしかないと言える。
主食1食当たりに要する費用の比較(試算)
