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施策・政策相場

第3回備蓄米入札10万tほぼ全量落札、加重平均▲420円

 農林水産省は4月30日、第3回政府米売渡入札(4月23~25日)結果を公表した。それによると、提示数量10万191t(全量令和5年産)に対し、99.97%にあたる10万164tが落札された。残わずか27t。加重平均落札価格は60㎏あたり20,302円で、前回比▲420円にあたる。第1~3回の加重平均は60㎏あたり20,812円で、第1・2回平均から▲241円。落札玉の主体が令和6年産から5年産に移ったのだから、加重平均価格が下がるのは当然だが、その意味からすると下がり幅が不十分とも言える。
 建値は「税抜き、包装代込みの置場価格」のため、相対取引価格(建値:税込み、包装代込みの着値)と比較するため、流通経費2,000円と消費税を加えると、第1~3回の加重平均価格は、3月末までの平均相対価格に急接近していることが分かる(その差97円)。これなら5㎏3,000円台前半の店頭価格を形づくることも出来る勘定だ。しかし、例えば桁外れに高いスポット価格で仕入れた玉の消化を優先しなければならない流通業者からすれば、ブレンドによって薄めざるを得ないため、さほど店頭価格の引き下げには奏功しない。すると〝目詰まり〟解消はまだ先にならざるを得ず、追加放出を繰り返すチキンレース態勢はまだまだ続きそうだ。ただし、その前に消費が減退する、売れなくなる可能性もある。

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