農林水産省は6月17日、令和6年産米の相対取引価格・契約数量を公表した。それによると5月の全銘柄加重平均価格(運賃・包装代・消費税を含む玄米60㎏当り1等米価格)は、前月比+547円、前年同月比+12,052円の27,649円となった。前月からわずかながら続伸、2か月連続で史上最高値を更新してしまった。前年同月比上げ幅も令和6年産で最大幅を更新している。
一方、5月の相対取引数量は5万1,593tで、前月比▲45.0%、前年同月比▲27.5%にあたる。前月比は続落、前年比も5か月連続の続落にあたる。累計数量の前年比増加幅は+2.2%。前月の+3.6%からさらに圧縮された恰好で、政府備蓄米の出回りが当年産の売れ行きを押しのけたものとみられる。いわゆる「令和の米騒動」に伴う〝早喰い〟で出来た〝貯金〟も、もはや底を尽きかけており、むしろ年産が終わってみれば「売れ残り」すら想定せざるを得ない現況となった。

