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調査統計需給

令和7年産の1等米比率、過去10年でワースト2の66.5%

 農林水産省は9月30日、令和7年産米の8月末現在農産物検査結果を発表した。それによると水稲うるち玄米検査数量は前年同期比+1万7,089t(+6.2%)の29万0,536tで、1等比率は66.5%だった。前年同期は63.7%だったから、令和6年産ほど高温障害の影響を受けてはいないものの、過去10年で下から2番目の水準。農産物検査の受検は任意のため、これだけで判断はつかないものの、「悪くない出来」と言えそうだ。

 農産物検査は、主に整粒歩合を確認するもので、必ずしも品質を確認するものではなく、安全性に関する項目も含まれていない。したがって「1等」とは良品質を指すのではなく、主に整粒歩合の高さ、それも「70%以上」を示すものに過ぎない。実際は選別によって「整粒歩合ほぼ100%」の米が流通するため、農産物検査によって2等以下に「格付」された米も、最終製品としては区別されない。ただし歩留まりは低下する。だが最終的に毎年6割強という高い受検率(主食用米収穫量に占める検査数量の割合)を誇っているのは、受検によって産地・品種銘柄名の表示を担保できるためだ。

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