農林水産省は7月3日、米穀販売業者の安田商事㈱(石川県金沢市)に対し、農産物検査法に基づく登録検査機関の登録取消し命令を下す意向を明らかにした。7月21日に北陸農政局で公開聴聞会を開き、言い分を聞いた上で、正式に命令を下す運び。
ところが同じ7月3日、安田商事も親会社の福井精米㈱(福井県福井市)も、それぞれ自社サイト上に短いコメントを掲載。正式決定を前に、すでに「行政から処分を受けた」と表現し、「今回の事態を厳粛に受け止め、真摯に対応していく」と抽象的な姿勢を示している。
安田商事のコメント――このたび、当社が登録検査機関として実施している農産物検査業務において、行政より処分を受けました。お客様、生産者様、お取引先様をはじめ、関係する皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしております。当社といたしましては、今回の事態を厳粛に受け止め、真摯に対応してまいります。
福井精米のコメント――このたび、当社グループ会社 安田商事株式会社が実施している農産物検査業務において、行政より処分を受けました。お客様、生産者様、お取引先様をはじめ、関係する皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしております。当社といたしましては、今回の事態を厳粛に受け止め、指導管理の徹底に努めてまいります。
農水省側の公表によると、登録農産物検査機関としての安田商事の違反内容は、6項目に及んでいる。この違反が多岐にわたっている点が、農検法違反としては最も重い処分である登録取消し命令に至ったものとみられる。
安田商事の農産物検査法違反内容(農林水産省公表によるもの)
(ア)農産物検査法に基づく業務規程によらない農産物検査を行ったこと。
(イ)売買取引業者の検査請求で銘柄検査を行ったこと。
(ウ)農産物検査台帳に記載のない検査証明書を交付したこと。
(エ)農林水産大臣へ誤った農産物検査結果報告を行ったこと。
(オ)農産物検査台帳に必要な記載を行わず、また、誤った記載をしたこと。
(カ)農産物規格規程によらない農産物検査を行ったこと。
